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変形性膝関節症の初期症状と早期対応の重要性【膝の痛み特集③】

執筆者の写真: SAKAI KOHKI
SAKAI KOHKI
8月6日
読了時間: 5分

これまでの2回で、

膝の痛みの3つの分類と、O脚・筋力低下によって膝の内側に負担が集中する仕組みについてお伝えしてきました。


今回は、

膝の痛みの中でも患者数が最も多い「変形性膝関節症」に焦点を当て、

変形性膝関節症の初期症状を見逃さないポイントと、なぜ早い段階での対応が重要なのかを解説します。


変形性膝関節症は「気づきにくい」ところから始まる

変形性膝関節症の啓発ポスター。膝を押さえる高齢女性と、軟骨が少しずつすり減る図、初期のサインを見逃さないことが大切の文字。

変形性膝関節症は、

膝の軟骨が少しずつすり減っていくことで起こりますが、

その進行はゆっくりで、初期段階では症状がとても軽いことがほとんどです。


多くの方が

「年のせいかな」「疲れているだけ」と見過ごしてしまい、

対応が遅れがちになります。


軟骨は一度すり減ってしまうと自然に元通りにはならないとされています。


だからこそ、まだ軟骨が大きく失われていない初期のうちに気づき、

負担を減らす対応を始められるかどうかが、その後の経過を大きく左右します。


🔍 見逃されやすい初期サイン


変形性膝関節症の初期に多いのが「動き始めの痛み」です。


変形性膝関節症の初期症状を説明する日本語インフォグラフィック。膝を押さえる人物写真と、朝の一歩や立ち上がり時の痛みなどの文がある。

このように、

動き始めの1〜2歩だけ痛んで

、そのあとは楽になるというのが初期の典型的な特徴です。


安静にしていれば自然と痛みが引くことが多いため、

「たいしたことはない」と放置されやすいポイントでもあります。


しかし、この段階ですでに軟骨のすり減りが始まっており、

部分的に関節へ負担が集中し始めているサインである可能性があります。


⚠️ 放置するとどうなるか

初期のサインを見過ごして負担のかかる生活を続けると、

軟骨のすり減りは徐々に進行していきます。


進行すると、次のような変化が現れやすくなります。


膝痛の進行に注意を促す日本語の説明図。膝を押さえて座る女性と、歩行・階段・荷物・正座で痛む4項目の図解がある】【。

さらに、痛みのために動くことを避けるようになると、

膝を支える筋肉(大腿四頭筋など)が衰え、筋肉で支えられなくなった分だけ軟骨や骨への負担が増え、症状がさらに進行するという悪循環に陥りやすくなります。


前回の記事でお伝えした「筋力低下」は、

変形性膝関節症の進行を早める要因としても関わってくるのです。


医療機関では、レントゲン画像をもとに関節の隙間の狭さや骨棘(こつきょく)の形成具合から進行度を5段階(グレード0〜4)に分類する「ケルグレン・ローレンス分類」という評価方法が広く使われています。

変形性膝関節症のKL分類を示す日本語インフォグラフィック。膝X線写真をGrade0〜4で比較し、関節の隙間や骨棘の増加、進行を矢印で説明。
変形性膝関節症の進行度を評価する「ケルグレン・ローレンス分類」についての説明図

数字が大きいほど進行度が高いことを示しており、

初期のうちに把握しておくことは今後の見通しを立てるうえでも役立ちます。


📝 「自分もそうかも」と思ったら


以下の項目に複数当てはまる場合は、変形性膝関節症の初期段階である可能性があります。

  • 朝起きたとき、膝にこわばりを感じる

  • 立ち上がった瞬間だけ膝が痛み、歩き出すと楽になる

  • 正座やしゃがみ込みが以前よりつらくなった

  • 階段の下りで膝に不安を感じる

  • 自分がO脚気味だと感じている、または中高年になってから体重が増えた


💡 初期段階でできること


初期のうちであれば、日常生活での負担を減らす工夫と、

前回ご紹介したような大腿四頭筋・中殿筋のトレーニングを継続することで、

進行を抑えられる可能性が高まります。


  • 正座や深くしゃがみ込む動作を避け、椅子中心の生活に切り替える

  • 重い荷物を持っての長時間歩行を控える

  • 体重が増えている場合は、膝への負担軽減のために見直しを検討する

  • タオルつぶしやSLRなど、膝関節への負荷が少ない筋力トレーニングを続ける


「様子見」で終わらせないために


変形性膝関節症は、

初期のうちに気づいて対応を始められるかどうかで、

その後の経過が大きく変わってきます。


「まだ我慢できるから」と放置してしまうと、

知らないうちに軟骨のすり減りが進み、対応の選択肢が狭まってしまうこともあります。


当院では、膝の痛みに対して整体を中心とした施術を行っています。


動き始めの軽い痛みの段階から、

膝の「どこに」負担が集中しているのかを局所でしっかり確認し、

痛みを早期に和らげながら、O脚や筋力バランスといった根本原因にアプローチして、

進行を抑え再発しにくい膝を目指す施術を行っています。


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▼これまでの膝の痛み特集はこちら

②O脚・筋力低下による膝の痛みとセルフケア:https://www.sakaisinkyuseitaiin.com/post/hiza-itami-oashi-kinryoku


参考文献

  • 吉村典子「変形性関節症の疫学」CLINICAL CALCIUM 28巻6号, 2018年 — 地域住民コホート研究ROADスタディによる変形性膝関節症の有病率(40歳以上で54.6%)の報告

  • 日本整形外科学会「変形性膝関節症診療ガイドライン2023」(南江堂, 2023年) — 進行度評価・画像診断・早期介入の重要性について記載

  • Kellgren JH, Lawrence JS. "Radiological assessment of osteo-arthrosis." Annals of the Rheumatic Diseases, 1957年 — ケルグレン・ローレンス分類(K-L分類)の原著


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