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朝の立ちくらみ・気圧の変化によるめまいは自律神経が原因かも【めまい特集③】

  • 執筆者の写真: SAKAI KOHKI
    SAKAI KOHKI
  • 7月23日
  • 読了時間: 8分

これまでの2回で、めまいの3つの分類と、

首こりからくる「頸性めまい」についてお伝えしてきました。


今回は、頸性めまいと並んで多い「自律神経の乱れによるめまい」について、

特に多くの方が経験する2つの場面


朝の立ちくらみ気圧・天気の変化


を中心に、少し深いところまで掘り下げて解説します。


自律神経とは何か

自律神経とは何かを説明する日本語の図解。交感神経と副交感神経のバランス、人体シルエットと心臓・肺・胃腸・体温・血流の機能が示されている。
自律神経系についての解説図

自律神経は、

心拍・血圧・呼吸・体温・消化など、

私たちが意識しなくても体を24時間コントロールしてくれている神経です。


自律神経には、

活動時に働く「交感神経」と、休息・回復時に働く「副交感神経」の2種類があり、

この2つがシーソーのようにバランスを取り合うことで、体調が保たれています。


血圧を一定に保つ、姿勢が変わっても脳への血流を維持する、気温の変化に応じて血管を収縮・拡張させる---


こうした「無意識の微調整」を一手に担っているのが自律神経です。


この調整がうまくいかなくなると、

血流や血圧のコントロールにズレが生じ、めまいやふらつきという形で症状が現れます。


🧬 なぜ「立ち上がったとき」にクラっとするのか

人は横になった姿勢から急に立ち上がると、

重力によって血液が下半身に溜まり、心臓や脳へ戻る血液量が一時的に減少します。


通常はこの瞬間、自律神経(交感神経)が反射的に働いて末梢の血管を収縮させ、

脳への血流を保つ仕組みになっています。


ところが自律神経の働きが乱れていると、

この血管収縮の反応が遅れたり弱くなったりして、脳への血流が一時的に不足し、立ちくらみやめまい、時にはふらつきや動悸、失神として現れます。


医学的には、

立ち上がってから3分以内に収縮期血圧が20mmHg以上(あるいは拡張期血圧が10mmHg以上)低下する状態を「起立性低血圧」と呼びます。


朝は、眠っている間の副交感神経優位な状態から、

活動モードの交感神経優位な状態へと自律神経が大きく切り替わるタイミングです。


もともと自律神経の反応が乱れやすい方にとっては、

この切り替えの負荷が最も大きくかかる場面であるため、症状が朝に集中しやすいのです。


思春期に多い「起立性調節障害」として知られていますが、

これは自律神経の反応の乏しさによって血圧維持がうまくいかないタイプ、逆に心拍数が過剰に上がってしまうタイプなど、いくつかのパターンに分かれることも報告されています。


大人であっても、

睡眠不足や過労、精神的ストレス、不規則な生活リズムが続くと、

同じ仕組みでめまいや立ちくらみが起こりやすくなります。


🌀 気圧・天気の変化でめまいがする「天気痛」の仕組み


「雨の前になるとふわふわする」

「台風が近づくとめまいがひどくなる」という方も少なくありません。


これは近年「天気痛」「気象病」と呼ばれ、研究が進んでいる分野です。


耳の奥にある内耳には、

体の傾きや回転を感知するセンサー(前庭神経)がありますが、

実はこのセンサーは気圧の変化も感知していることがわかってきました。


気圧が変化すると、

このセンサーが過剰に反応し、その情報が自律神経に伝わることで、

めまいや頭痛、肩こり、だるさ、気分の落ち込みといった多岐にわたる不調を引き起こすと考えられています。


なかでも気圧の変化に伴って、

自律神経が交感神経優位に傾きやすいことが報告されており、血管が収縮して血行不良になることで、緊張型の頭痛や肩こり・首こりも一緒に悪化しやすくなります。


内耳の血流が悪くなっているとこのセンサー自体がむくんで過敏になりやすいため、

耳まわりの血行を良くしておくことが、

天気の影響を受けにくい体づくりにつながるとされています。


なお、天気痛はもともと片頭痛体質のある方や、女性ホルモンの影響を受けやすい方に多い傾向があるとも言われています。


月経周期や更年期などホルモンバランスが変動する時期は自律神経も揺らぎやすく、

同じ気圧の変化でもめまいや頭痛が出やすくなることがあります。


📝 こんな方は自律神経性のめまいかもしれません


以下のような項目に心当たりがある場合、

自律神経の乱れがめまいに関わっている可能性があります。


「めまい」についての6コマ図。朝の起床や立ち上がり、雨前、寒暖差、肩こり、月経周期で不調になる女性のイラストと説明文。
こんな「めまい」ありませんか?

いくつか当てはまる場合は、

次にご紹介するセルフケアから試してみることをおすすめします。


⚠️ こんな症状は要注意


自律神経性のめまいの多くは命に関わるものではありませんが、

次のような症状がある場合はすぐに医療機関を受診してください。


  • 今までにない激しい頭痛を伴う

  • 手足のしびれ・麻痺、ろれつが回らない

  • 意識を失った、高熱を伴う


💡 自分でできるセルフケア


①起き上がりはワンテンポ置く

布団やベッドから急に立ち上がらず、まず座った状態で数秒〜数十秒待ってから、ゆっくり立ち上がりましょう。座位を挟むことで、下半身に溜まっていた血液が急激に移動するのを防ぎ、血圧の急低下を抑えやすくなります。


②耳まわりを温める・マッサージする

耳全体を優しくつまんで上下左右に引っ張ったり、指全体で耳をくるくる回すように動かしたりすると、内耳周辺の血流が促され、気圧センサーの過敏さをやわらげやすくなります。蒸しタオルで耳の後ろを温めるのも効果的です。天気が崩れそうな前日・当日に取り入れるのがおすすめです。


③水分・塩分を適度にとる

血液量が不足すると血圧が維持しにくくなります。特に朝起きた直後はコップ1杯の水を飲む習慣をつけると、血液量を保ちやすくなります(持病で水分・塩分制限がある方は主治医の指示を優先してください)。


④生活リズムを整える

睡眠不足・不規則な生活・過度なストレスは自律神経の乱れを助長する大きな要因です。就寝・起床時間をなるべく一定に保ち、朝は日光を浴びる、日中は適度に体を動かすなど、自律神経のリズムを整える生活習慣が予防の土台になります。


⑤気圧の変化を"見える化"する

天気痛予報アプリなどで気圧の変動をあらかじめ把握しておくと、体調が崩れやすいタイミングに合わせて予定を調整したり、耳のセルフケアを増やしたりといった「予防的な対応」がしやすくなります。


頸性めまいと自律神経性めまいが重なっているケースも

実際には、

首こり(頸性めまい)と自律神経の乱れは別々に起こるのではなく、

互いに影響し合っていることがほとんどです。


首の緊張が続くと血流や神経の伝達が乱れて自律神経のバランスにも影響しますし、

逆に自律神経が乱れると血流が悪くなり、首肩の筋肉もさらに緊張しやすくなります。


この悪循環が続くことで、

めまいが慢性化してしまうケースを当院でも多くみています。


セルフケアを続けても改善しない、

あるいは「首こりも自律神経の乱れも両方ありそう」という場合は、

どちらか一方だけでなく、両面から体を整えるアプローチが必要になることがあります。


当院長は整形外科での勤務経験を活かし、

解剖学・生理学の視点から首の深層筋と自律神経の両面に鍼施術でアプローチしています。


めまいでデリケートになったお身体に対して、

バキバキするような強い刺激は逆効果になりかねません。


東洋医学の「腹診」で体の状態を見極めながら、

最も負担が少なく効果の高い「適切な刺激量」で、

体が本来持つ回復力を引き出していきます。


❓ よくある質問


Q. 起立性調節障害は大人にもありますか?

もともとは思春期に多いとされていますが、大人でも同じ仕組み(自律神経の反応不足による血圧維持の乱れ)で立ちくらみやめまいが起こることは珍しくありません。睡眠不足・過労・強いストレスが続いている時期は特に注意が必要です。


Q. 天気痛はどのくらいの人に起こりますか?

気圧の変化に伴う不調は女性に多く見られる傾向があるといわれています。これは女性ホルモンの変動によって片頭痛体質の方が多いことや、気圧の変化への感受性に個人差があることが関係していると考えられています。


Q. 病院と整体、どちらに相談すればいいですか?

まずは医療機関で脳や耳の異常がないかを確認することが大前提です。そのうえで「検査では異常がなかった」「薬で様子を見ているが改善しない」という場合に、首や自律神経へのアプローチとして整体・鍼灸を選択肢に加えていただくのがおすすめです。


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一人で悩まず、どうぞお気軽にご相談ください。

▼これまでのめまい特集はこちら

参考文献

  • 大正製薬 健康ナビ「天気痛|原因・症状・治し方・予防法」

  • 頭痛ーる「【気象病】メカニズム・原因と改善に向けたアドバイス」

  • clinicplus「起立性調節障害(起立性低血圧)とは?症状・原因・6つのタイプ・治療法を解説」

  • ファーマスタイル(m3.com)「起立性調節障害の病態」


大阪市淀川区・塚本で自律神経の乱れ・めまいにお悩みの方へ

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